本当に効果のあるコミュニケーション研修とは?

一般財団法人日本コミュニケーショントレーナー協会

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本当に効果のあるコミュニケーション研修とは?

生産性のカギを握るコミュニケーション

世間ではIT技術やAI(人工知能)の発達による業務効率化が注目されていますが、人材不足による生産性の低下は、未だに企業にとっては深刻な問題です。そのような現状において、社員の雇用の維持と仕事の効率化は、あらゆる企業の最優先課題と言っても過言ではありません。

そのため、業務の効率化、生産性の向上のカギともなる社員同士のコミュニケーション活性化についても、今後はますます重要となってくるでしょう。

しかし、簡単に社員のコミュニケーション研修といっても、どのような形態で、どこのスクールにお願いすれば良いのか、予算の相場はどのくらいなのか、社員研修を開催するには検討項目が山のようにあります。

そこで、この記事では、これらの問題を解決するために、コミュニケーション研修の意義や目標、さまざまな検討課題について解説します。

働き方が多様化しているとはいえ、ビジネスにおいては、あらゆるシーンでコミュニケーションは欠かせません。

しかし、現実には「社内のコミュニケーションに課題がある」と考える企業は、8割を超えるといわれています。では、実際の現場ではどのような課題が、見受けられるのでしょうか。

1. 深刻化する「職場コミュニケーション」問題

コミュニケーション不全は積み重なると大変なことに…

 (1)自分の意見を伝えられない

このような人には、次のような特徴や原因が次の原因が考えられます。

・自分に自信がない

・話をまとめることができない

・「どうせ伝わらない」と途中で諦めてしまう

しかし、仕事上、自分の意見や状況を伝えることができなければ、十分な情報共有ができずに、誤解や勘違いが多く生まれ、ひいては組織力の低下を招く結果となります。

また、本人にとっても誤解される、勘違いされるといった状況は、周囲の信頼を失う結果につながることもあり、決していいことはありません。

自分の意見を伝えるのが苦手な人は、まずは伝えたい要点を事前にまとめておくなどの工夫から始めてみてはいかがでしょうか。

 

(2)会話が続かない

初対面での雑談が苦手という方も多いのではないでしょうか? 一見、無駄話と思われる会話の中にもたくさんの情報が含まれているものです。研究職や技術職といった職種であれば、それほど仕事への影響はないかもしれませんが、営業職にとっては、お客様の情報が得られないのは、死活問題にもなりかねません。

「会話を続けるコツ」は、季節、時事(ニュース)、相手の趣味・嗜好について、少しずつ話題を広げる中で、「相手の話をよく聞き」そして、「相手の話を広げる質問をする」ことです。この2点を徹底するだけで、相手から自然と会話を盛り上げてくれる可能性が高まります。

 

(3)指摘するのが苦手

特に相手が先輩であったり、お客様だったりする場合、間違いを指摘するのは、とてもストレス度の高いコミュニケーションではないでしょうか。これは人間関係に苦手意識を持つ人だけではなく、誰もが発言するには勇気も要りますし、指摘した後の反応も心配になるものです。ただし、仕事の間違いの指摘については、「指摘する勇気が無かった」では済まされないことがあります。そこで、そのようなシーンでのコミュニケーションのコツをお伝えします。

 

①    not「二人称主語」but「一人称主語」

このようなシーンで役立つのが一人称(自分)を主語にした言葉です。

 

<二人称での指摘例>

「○○しない方が良いですよ」「○○しないでください」

<一人称での指摘例>

「私(I:一人称)は、△△した方が良いと思います」

 

二人称を主語にする言い方だと、相手を責め、攻撃的な感じになります。

一方、一人称を主語にした言い方は、あくまで「自分の意見」を主張しただけであり、相手があなたの意見を受け入れるかどうかは、相手の判断に任せています。

そのため同じ指摘をしたとしても、言い方により相手の受け取り方は全く異なります。

そのほかにも、「間違っていたらごめんなさい」などの枕詞を利用してから、一人称で伝えるという言い方もあります。このような相手の気持ちを思いやる態度は、相手に意見を受け入れる準備をしてもらうコミュニケーションとしても有効です。

 

②    指摘する時間・場所も考えよう

夜は、体だけでなく脳も疲労しているため、指摘を受け入れにくい状況にあります。

急を要さない案件であれば、夜ではなく、何につけても思考が寛容になりやすい朝に伝えることもテクニックの一つです。

また、大勢の前での指摘は、相手を素直になれない状況に追い込んでしまいます。

重要なことであればあるほど、誰もいない所で、さりげなく指摘することが良い結果につながるでしょう。

 

(4)緊張してしまう

初対面の相手、大勢の前でのプレゼンなど、仕事には緊張を感じる場面も多く存在します。緊張してしまう一番の原因は、失敗への恐怖といわれています。そこで緊張の緩和に役立つ方法を、いくつかご紹介いたします。

①    安心できる状況を思い出す

安心できる人の顔、リラックスできる物を思い浮かべ、ゆっくりと深呼吸してみましょう。緊張は過去の経験から、脳が失敗を恐れている証拠でもあります。しかし、それは過去の記憶でしかなく、これから起こることではありません。必要以上に恐れることはないのです。

②    笑顔を作る

「幸せホルモン」と呼ばれる「セロトニン」は、笑顔により分泌量が増えることが分かっています。たとえ無理にでも笑顔を作ると、脳が勘違いし、このセロトニンが分泌されるため、気持ちの安定やストレス状態の緩和に役立つと言われています。

 

(5)話がまとまらない

「話が長い」「思いつた順番で話す」「論点が飛ぶ」。これらの特徴は、相手を不快にさせる、疲れさせてしまう伝え方の代表例であり、このような話し方では、結局、一番伝えたい内容が伝わらなくなってしまいます。

込み入った情報であればあるほど、

・まず結論から話す

・話すべき事項を整理してから話す

・伝えるべきことの要点を絞る

を、しっかりと自分自身で把握した上で、相手に伝えるようにしましょう。

 

(6)察することができない

「空気が読めない」ともいいますが、相手の状況や環境、気持ちを察することができないのは、残念ながら人間関係において「嫌われてしまう」「煙たがられてしまう」というような致命的な欠点につながってしまいます。

この場合「空気が読めない」ことに、自分自身で気づくことが困難なことも改善が難しい要因です。

相手の表情や仕草をよく観察してみると、迷惑そうだとか、急いでいるとか、困っているなど、微妙な変化を感じ取れるものです。多くを語るよりも、相手をよく見る習慣をつけることが重要です。

 

2.社内のコミュニケーションを改善するメリット

活発な意見交換が新たな事業機会のヒントに

(1)社員同士の関係性が深まる

どんなに優秀な社員であっても、1人でできることは限られています。日常のコミュニケーションが盛んになることは、社員同士の良好な人間関係が保たるだけでなく、日々のちょっとした業務においても意見交換が活発に行えるようになります。

 (2)効率的な情報共有

残業規制の強化や有給休暇制度の充実が盛り込まれた働き方改革において、仕事の効率化は、ますます重要視されるようなるでしょう。

しかし、実際の仕事現場では、定時帰宅や休暇の取得には、社員同士の情報共有をした上で、お互いの仕事をサポートし合う必要があります。また、仕事を任せるわけですから、コミュニケーションの活性化による信頼関係の構築も必要です。

(3) 得意・不得意分野を共有できる

コミュニケーションが良好に行われていれば、それぞれの得意・不得意分野も次第にはっきり見えてくるようになるでしょう。社員同士が得意分野を分け合い、逆に不得意な業務については補い合う・助け合うことで、組織は、より高度なスキルに達することになります。また、部署や課の垣根を越えて、より良いコミュニケーションを図ることは、会社全体の生産性を上げることにも役立ちます。

 (4)問題が迅速に解決される

仕事においては、時として問題やトラブルも生じます。そんな時、日々の円滑なコミュニケーションにより良い人間関係や信頼関係を築いておくことで、問題を一人で抱え込んだり、ましてや隠そうとしたりすることもなく、まわりに協力を求め、迅速に解決へと導くことができます。

(5)「評価」ではなく「育成」できるように

例えば、上司が新入社員を指導するとき、相手について理解もせず、人となりが見えないまま指示だけを続けていると、「育成」ではなく「評価する」ことだけが目的の関係性になってしまいます。企業にとって、「人材育成」は業績にも直結する重要性の高い課題です。毎日の業務の中でフィードバックが行える環境づくりは、社員一人ひとりの仕事に対する明るく意欲的な姿勢、そしてモチベーションのアップにも役立ちます。

 (6)離職率が改善される

常に退職理由の上位を占める社内の人間関係問題ですが、役職や部署といった垣根を越えたコミュニケーションの機会を設けることが、お互いの親近感を高め、会社全体の一体感を徐々に作り上げてくれます。実際、高い離職率に悩む企業が「社内部活動制度」や「社内レクリエーション」など、社を挙げて支援したことで離職率を改善したといった実例も多く出ています。

 

3.求められるコミュニケーション研修の成果とは?

大切なのは、「目的」を明確にすること

職場において求められるコミュニケーション能力とは、大きく以下の4つに分けられます。

・相手を観察し状況を把握する(気付く)

・相手を理解する(受容)

・相手の声に耳を傾ける(傾聴)

・良い方向へと導く(リード)

しかし、その目的やアプローチ方法は年齢層や役職によって異なります。そこで、若年層・中堅層・管理職の3つに分けて解説します。

(1)新入社員向け

学生時代と違って、社会の人間関係は、付き合う相手を選ぶことができません。たとえ理解ができない相手だとしても、良好な関係を築く努力や工夫が必要となります。そのため、相手をよく観察(気づき)し、相手を理解して受け入れるためのポイントを身に付けます。また、円滑な人間関係により、自分のモチベーションがいかに左右されるか、また、どのような成果につながるかについても学びを深めます。

(2)中堅層向け

中間層は、気づく・受け入れるスキルに加え、新入社員や後輩を育てるための「指導力」、異なる意見を建設的にまとめる「折衝力」を身に付ける必要があるでしょう。ここで大切になるのが、深いレベルで相手の話を理解する傾聴力と相手の立場になった伝え方です。

対立する意見に対しても、両者のモチベーションを下げることなく、ともに納得して仕事を進行していくには、まず相手の話の「真意」までを理解し、そして、相手の「真意」を汲んだ伝え方が重要になります。本音を察する話の聴き方、相手の目線に立った伝え方を学びます。

(3)管理職

管理職には、メンバー一人ひとりが、最大のパフォーマンスを発揮できるような環境づくりが求められます。一人ひとりが会社全体の方針、部の目標に対して理解するだけでなく、意欲的に取り組むための信頼関係や一体感を築き上げるには、チーム全体をポジティブ方向へと導くコーチングのスキルが必要となります。また、ストレスを抱えているメンバーに気づき、彼らの声に耳を傾け、問題を解決するために尽力できるカンセリングのスキルも大きく役立つでしょう。もちろん、プロレベルの専門的な内容を社内研修で行うのは、現実的には難しいですが、いくつかのスキルを実践的に学習するだけでも十分な効果が期待できます。

 

4.効果が出ない?社内研修の失敗例とは

「研修しただけ」にならないために

(1) 専門家ではない人が担当する

例えば、コーチングを学んだ人事担当者が研修を行うといった場合、心理学・脳科学的なコミュニケーション術ではなく、自分の経験による成功策から導かれた内容でしか研修を行うことができません。経験則による解答は、個人差や周囲の性格や状況によるものに左右されやすいため偏りが大きく裏目に出るケースもあります。

(2)研修の対象が違う

先述したように、世代・年齢・役職によって、立場が変れば、コミュニケーション方法も変ります。コミュニケーション対策の目標を明確にした上で、アプローチ法や必要なスキルを学ぶことが大切です。

 (3)ワーク&フィードバックを行わない

コミュニケーション能力を上げるには、スキルを知識として学ぶだけでなく、実際のコミュニケーションに取り入れ、その結果をフィードバックしながら身に付けていくことが重要です。いくつかの事例を取り入れたワークを行いながらの体験学習をすることが効果的な研修の必須条件でもあります。

(4)大人数での開催

コミュニケーションを身に付けるには、実践的なワークとフィードバックを繰り返すことが大切です。そのため一人ひとりのコミュニケーションについて、十分なフォードバックが行えない大人数での開催の場合、あまり成果を得られないことがあります。

(5)短時かつ単発で終わらせてしまう

コミュニケーションは、さまざまなケース、TPO、相手の性格、相手の心の状況や立場によっても千差万別です。経験し、そして継続して学んでいくものなのです。

スキルや工夫の仕方を聞くことで「なるほど」といった理解には繋がるかもしれませんが、いざ実際のコミュニケーションに活かすとなると、なかなか普段の癖が優先してしまい実践は難しいものです。

 

5. 成功するコミュニケーション研修とは?

一人は皆のために、皆は一人のために。

(1)苦手意識の払しょくから始める

ネガティブな状態の相手には、いくら前向きな提案をしてもなかなか受け入れてはもらえないでしょう。コミュニケーションについても、苦手意識が強い場合は、その固定概念の緩和からスタートします。

例えば、初対面の相手との会話が苦手な人には、初対面は誰もが緊張し、苦手だと思うことがあると認識する事から始めて、「相手も苦手なんだから大丈夫」と割り切ってしまう方法も効果的です。そのようにプラス思考に自分を持っていくだけでも、コミュニケーションの苦手意識は払しょくされます。

(2)階層別に開催する

先に説明したように、年齢層・役職によって、コミュニケーションの目的は異なってきます。

新入社員や若手社員にはコミュニケーションの基礎について、管理職層には、コーチングやカウンセリングといったリーダーシップに役立つスキルについてなど、対象と目標を定めて、段階的に行うのがお勧めです。

(3)マニュアルを使用する

最近では、社内のコミュニケーション不全による問題の深刻化からか、専門家によるコミュニケーション研修を行う企業も増えていますが、費用や開催場所の確保などの問題から、そういった機会を設けられない会社が多くあることも事実です。

その場合は、コミュニケーションの専門家が作った研修マニュアルを利用し、それらの内容をベースに、人事が社員研修の一環としてコミュニケーション研修を行うという方法もあります。ただし、あくまでマニュアルに沿った内容の学習となるため、実践的なワークで疑問が生じた場合、解消できないことがあるというデメリットもあります。

 

6.コミュニケーション研修を開催するには?

肝心なのは、講師選びです。

(1)主な開催方法

コミュニケーション研修を行う方法は、主に下記の2つです。

①講師を呼び、社内もしくは社外の施設にて開催する。

講師を呼び、会社として研修を行うと、研修の場自体がコミュニケーションの機会となること、また、より日常に近い状況での実践的なワークが行えるなどのメリットがあります。まとまった費用や場所の確保が可能な場合は、こちらがオススメです。

②コミュニケーションセミナーを受講する。

現在、多くの団体がコミュニケーションに関係するセミナーを開催しています。特に、コミュニケーションの基礎を学ぶことが目的の新入社員向けの研修などについては、そのような講座に参加する機会を作ることでも、十分効果が期待できます。また、人数によっては費用が抑えられる、多種多様な参加者との交流が可能といったメリットもあります。

 

(2) スクール選びのポイントとは?

ネットを検索すると、多くのスクールが見つかり、料金形態や講師費用の目安、講座の内容も各スクールによって、さまざまです。

スクール選びで迷った際は、どういったレッスンが必要かの相談など、事前の打ち合わせを無料で行うことができ、自社の仕事内容に合ったカリキュラムについても準備してくれる団体をオススメします。

 

(3)日本コミュニケーショントレーナー協会の企業研修とは?

日本コミュニケーショントレーナー協会は、コミュニケーションの専門家として、各種セミナーを開催しているだけでなく、米国NLP協会認定の資格取得スクール「日本NLPアカデミー」の運営も行っています。そのため「脳の取り扱い説明書」と言われる心理学「NLP(神経言語プログラミング)」の認定を受けたトレーナーによる、NLPのテクニックを盛り込んだ研修を受けられるのが最大の特徴です。

また、日本NLPアカデミーでは、日本人独特のコミュニケーションスタイルに合わせた最適なコミュニケーションの学びを推奨しており、まさに「かゆい所に手が届く」ような繊細なコミュニケーションを学ぶことが可能です。

 

<まとめ>

コミュニケーション研修の目的やメリット、講師の選び方など、ご理解頂けましたでしょうか。

近頃目にするようになった、企業における「ダイバーシティ&インクルージョン」という言葉も、簡単にいうと、育った環境も思考も習慣も異なる人々が、お互いの能力を認め合い、人として信頼し合って、企業の業績に貢献していくということです。

その「ダイバーシティ&インクルージョン」によって、部署等の垣根を越えた社員全員が「仕事を成功させる」という同じ目標を掲げて、それぞれが別々のアプローチで、あらゆる視点から、アイデアや手法を出し合えば、どんなに難しい仕事でも成功する可能性が高まります。

そのためには、お互い良好なコミュニケーションが重要となります。

これが実は一番難しいのです。

つまり、「ダイバーシティ&インクルージョン」とは結果であり、そこに辿り着くための思考や反発にどう対応し、どうすれば良いのかを学ぶのがコミュニケーション研修なのです。

講師の能力は、安すぎても高すぎても良くありません。

コミュニケーション研修のスクールは、企業の生産性アップのための、投資として満足できるかどうかの基準で選ばれることをオススメいたします。

受付時間:平日(祝除)9:30~12:00 13:00~17:30
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