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【解説】間違いだらけのコミュニケーション!『正しいコミュニケーション能力』と『コミュニケーションの7つの原則』

一般財団法人日本コミュニケーショントレーナー協会

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【解説】間違いだらけのコミュニケーション!『正しいコミュニケーション能力』と『コミュニケーションの7つの原則』

コミュニケーションは「双方向」と言われています。
ところで、あなたのまわりで双方向のコミュニケーションが行われていますか?
日常で双方向のコミュニケーションの場面なんて、稀ではありませんか?

例えば、子どもの成績を改善したい親子の会話。

パパ:「成績、どうしたの?」

息子:「成績ね。心配して声かけてくれたの?」

パパ:「心配だよ」

息子:「ありがとう!パパの子でよかった」

このような会話が双方向のコミュニケーションです。
でも、実際はこんな感じですよね。

パパ:「なんだ?この成績、どうしたの?」

息子:「勉強、嫌いなんだ!」

パパ:「なんだ、その言い方…」

息子:「……」 心の声:「正直に言わなければよかった…」

はじめに大きな誤解を解きたいと思います。
振り返ってみてください。日常生活で双方向コミュニケーションが行われる場面は限られています。
言葉のキャッチボールなんて、人間の生理的な問題上、ほぼ不可能です。(詳しい解説は省きます)

現実的にコミュニケーションの場面では、
弱い立場の者が我慢をさせられていたり、どちらかが感情を吐き出していたりする場面ばかりのはずです。
コミュニケーションのコツを知らない方は、感情を爆発させてしまったり、自分の気持ちを抑圧したりしてしまうのです。

そこで、円滑にコミュニケーションするコツをお伝えします。
そこでコミュニケーションを正しく知っていただくことから始めたいと思います。

なぜ、コミュニケーションで失敗するのか?

コミュニケーションで失敗する理由の一つが、コミュニケーションの目的を知らないことです。
目的が分からなければ、成功していることも、失敗していることも分からないですよね。

例えば、家を購入したい家族がいたとします。
それは、彼らにとって「幸せに暮らすこと」が目的。その目的を満たす手段が家の購入です。
誕生日プレゼントも手段。目的は大切な人に喜んでもらうことですね。
プレゼントを喜んでもらえたらば目的達成。相手がガッカリしていたら失敗です。

コミュニケーションも手段です。そして、目的があるのです。
コミュニケーションとは、情報(意志、気持ち、考えなど)を相手に伝達する手段です。
ですから、相手に情報を受け取ってもらえれば、コミュニケーションは成功。受け取ってもらえなければ失敗です。

コミュニケーションは相手が受け取って成功。ですから、コミュニケーションは受け手である相手が主人公なのです。
だから、自分が主人公で失敗する確率が高くなります。

  • 情熱的に一所懸命に伝える!でも、相手に受け取ってもらえなければ失敗
  • 冷静に論理的に伝える!でも、相手に受け取ってもらえなければ失敗
  • 相手のことを思いやって伝える!でも、相手に受け取ってもらえなければ失敗

どんなに頑張ってコミュニケーションしても、相手が受け取ってくれなければ失敗なのです。

コミュニケーションの原則1:コミュニケーションの主人公は受け手(相手)

誤解されているコミュニケーション能力の高い人

「コミュニケーション能力の高い人」とは、こんな人だと言われていませんか?

  • 話を聞いてくれる人
  • あまりしゃべりすぎない人
  • 会話が弾む人

実際にコミュニケーション能力の高い人に、このような傾向があるでしょう。
しかし、コミュニケーション能力に欠けている方にも同じ傾向が見えます。
何を基準に「コミュニケーション能力が高い」と判断しているのでしょう。

ヒントは、ノーベル平和賞受賞のきっかけとなったワシントン大行進での、
マーティン・ルーサー・キング牧師の歴史的演説にあります。

私には夢がある。
いつか、ジョージアの赤土の丘に元奴隷の息子たちと元奴隷所有者の息子たちが
一緒に座り、友愛のテーブルを囲む日が来るという夢が…

このキング牧師の演説に心を揺さぶられ、アメリカの人種差別が緩和されていくのです。

コミュニケーション能力の高い人の特徴。それは、相手を肯定的に変化させることです。
まさにこれがコミュニケーションの目的です。

コミュニケーションの原則2:コミュニケーションの目的は、相手を肯定的に変化させること

コミュニケーションの失敗パターン

  1. 怒りを向けてしまう
  2. 分かってもらえない
  3. 特定の相手と関係が構築できない
  4. 余計な一言を言ってしまう
  5. 心に無いことを言ってしまう
  6. 言いたいことを口に出せない
  7. イエスマンになってしまう
  8. 後で後悔する
  9. 負の感情、負の考えを引きずる など……

コミュニケーションの失敗パターンを取り上げたらキリがありません。
コミュニケーションは、成功させる方が難しいです。そこで、せめて失敗しないようにすることが大切です。

せめて失敗しない前提で、コミュニケーションの上達法をお伝えします。
正直にお伝えします。どれだけコミュニケーションのテクニックを勉強しても、
感情・情動・衝動をコントロールできなければ、コミュニケーションは失敗してしまいます。

コミュニケーションの失敗とは、「相手に受け取ってもらえないこと」です。
そこで、いくつかの事例を失敗パターンに分けてお伝えします。
改善法も記しておきますので、興味があれば調べてみてください。

尚、失敗するパターンは、生まれてからこれまでに身につけてきたコミュニケーションのクセです。
そして、クセには、それぞれポジティブな面とネガティブな面があります。
ネガティブな側面ばかりに注目して、落ち込まないでください。ポジティブな側面がたくさんあるはずです!

失敗パターン改善法
①     言語レベル(バーバル)聞き方、話し方、伝え方を知らない話の内容が見えない、分からない何を言いたいのか分からない コミュニケーションの基本テクニックのトレーニングロジカルに伝えるトレーニング
②     非言語レベル:価値観(ノンバーバル)まわりの意見を受け入れない怒りの感情をぶつけてしまう否定的な言動が多い価値観や思い込みレベルの無意識を柔軟にするトレーニング
③     非言語レベル:人格(ノンバーバル)言わなくていい一言を言ってしまうネガティブな気持ちが出てしまう場が読めない一人になった時に自分を責める全て他者責任過度な自己責任まわりを傷つけている事に気づけない 幼少期の無意識を開放するアプローチなど 
④     非言語レベル:気質(ノンバーバル)まわりを不快にさせてしまう楽観的過ぎる情熱がわかない大きな声が出せない語尾が聞こえない時間をかけて自分の内面と向き合う

そして、日常のコミュニケーションの場面では、いくつかの失敗パターンが絡み合ってミスマッチが起きます。
その結果、以下の結果になってしまうのです。

  1. 特定の相手・場面で感情的になってしまい人間関係が上手くいかない
  2. 一人になった時間に、ネガティブな気持ちや考えになる
  3. 既に終わった出来事に対して、過度に後悔したり自分を責めたりする

特に、負の感情や考えを引きずってしまうクセを持つ方は、コミュニケーションでそれが出てしまいます。
負の感情や思考を切り替えるスキルを身につけて、コミュニケーションで感情を吐き出す

失敗パターンからは一日も早く卒業してください。
特に怒りの感情をコントロールできない方は、まわりを傷つけていることに気づいてください。
まわりの方が気の毒です。

コミュニケーションの基本テクニックに、「聞き方」「話し方」「伝え方」や、
カウンセリングテクニックからの流れで「ラポール」などのテクニックがあります。

これらのコミュニケーションの基本テクニックは重要です。
そしてそれ以上に、私たちの内面をトレーニングすることがコミュニケーション能力の向上に繋がるのです。

上辺のテクニックでは自分の状態を安定させることはできません。
テクニックは「安定した自分」という土台の基で役立つのです。

コミュニケーションの原則3:感情の発散とコミュニケーションは違う

※怒りの感情と向き合うには時間が掛かります。深呼吸を6回すれば改善するものではありません。(笑)

コミュニケーション能力を向上させるには?

コミュニケーションの能力を向上させるテクニック。それ以上に自分の気持ちの持ち方が重要です。

睡眠不足で疲れ果てていては、良い仕事ができません。
コミュニケーションも同じです。自分の状態を整えてなければ、コミュニケーションテクニックは使えません。

私たちは人生の初心者。そして、毎日、何が起きるのか予測できない中で生きています。
私はコミュニケーションを教える専門家として20年の経験があります。
それでも、日常のコミュニケーションで失敗することがしばしばあります。
それくらい、予期せぬ出来事の連続を生きることはチャレンジなのです。

だから、毎日を未来のための練習だと思って生活することが大切です。
私たちは、日々の出来事に対して100点満点で生きることなど、到底できるはずがないのです。
今日の失敗は、未来をもっと上手に生きる練習なのです。

コミュニケーションの原則4:失敗はより良い未来のための練習

日々、何が起きるのか全く予想が出来ない中、人生ビギナーの私たちは生きています。
ビギナーということは、勉強してないことが日々起きてくるわけです。
勉強していないことが起きると、誰もが上手く対応できません。
初心者が人生を生きているのです。50点取れたら合格ではないでしょうか。(笑)

例えば、コロナウイルス対策。全世界で体験してないはじめてのことでした。
だから、上手く対応できなかったです。このように私たちは、学習していないことには上手に対応できないのです。
コロナウイルスのようなストレッサー(刺激)に対して、対応できないとストレスになってしまうのです。

ストレスとは、私たちが学んでいない出来事に対して上手く対応できない「反応」です。
それは新しい対応法を学ぶチャンスだということです。
そうです。ストレスは新しいことを学ぶチャンスでもあるのです。

コミュニケーションの原則5:誰もが人生がはじめて!ストレスは学びのチャンス

コミュニケーション能力を向上させるには、コミュニケーションの基本テクニックを学ぶことが大切です。
以下は主なコミュニケーションの基本テクニックです。YouTubeなどで学ぶことが可能です。

  • 聞き方
  • 話し方
  • 伝え方
  • 信頼関係の作り方
  • 問いかける技術(質問法)
  • アサーション(気持ちを伝える技術)
  • コーチング力
  • カウンセリング力

そして、これら以上に人格を研き、自分の状態を安定させるテクニックも必要です。

  • マインドフルネス
  • 自己効力感の向上
  • 性格・人格の改善
  • 心の理論の再学習
  • トラウマの改善
  • アクセプタンス など

コミュニケーション能力とは、日常生活で必要なスキルです。そして、日常は常に変化しています。
だから、慣れない出来事に対して私たちは失敗を繰り返します。自分を傷つけます。
だからこそ、絶対に必要なスキルがあります。それは、いかなるときにも自分自身を大切にすることです。

あなたは、自分自身を無条件に大切にすることができますか?
無条件ですよ。「頑張ってる」という頑張る条件付きではありません。

先日、お世話になった方に地元でとれた新種の梨を送りました。
すると、「こんなに大きくて甘い梨は食べたことがない」と感動してくれました。
食べたことがないものは、分からないのです。私たちは、体験したことがなければ分からないのです。

自分を無条件に大切にした体験がなければ、目の前の相手を大切にできないのです。
自分が体験していないことは、相手に提供できないのです。

コミュニケーションの原則6:無条件に自分を大切にして、はじめて目の前の人を大切にできる

コミュニケーション能力!これからの課題

コロナ禍で大きく変わったことがあります。ご存じのように、感染対策を行う必要性、
不要不急の外出が制限されました。

ソーシャルディスタンス、人との距離を離し、マスクをつけて顔を見せない生活。
直接会って喋ったり、和やかに会食して人間関係を円滑にしたり、新しく築いたりすることも難しくなりました。
直接会えなくなった分、コミュニケーション能力がより重要視されるようになりました。

そして、人と距離を置く機会が増え、コミュニケーションのミスマッチが
知らず知らずのうちに私たちのメンタルヘルスに大きな影響を与えています。

2020年に実施した厚生労働省による『新型コロナウイルス感染症に係るメンタルヘルスに関する調査』によると、
調査を実施した2月~9月にかけて、半数程度の人が「何らかの不安等を感じていた」と回答しています。

不安の内訳では、「そわそわと、落ち着かなく感じた」人や、
「自分の家族の仕事や収入に関する不安」の割合が高いという結果が出ました。

さらに、困ったこと・ストレスに感じたことの具体的な内容として、
「家族・親戚・友人などに会えないこと」と答えた人も、全体の半数程度にのぼりました。

◆参考ページ:新型コロナウイルス感染症に係るメンタルヘルスに関する調査結果 厚生労働省 

長期化するコロナ禍で、メンタルヘルスに変調をきたす人も増えています。
すでにストレスをたくさん抱えた状態でいる人に対しては、ちょっとしたコミュニケーションの失敗で、
メンタルの不調を悪化させてしまいかねません。

メンタルの健康が前提で、コミュニケーションは成功します。
今後の課題として、『コミュニケーションの原則5:誰もが人生がはじめて!ストレスは学びのチャンス』が
問われることになるでしょう。

まとめ

私たちは、2004年に日本ではじめてのコミュニケーションの専門スクールを立ち上げました。
今でこそ、コミュニケーションを宗教と勘違いする方は少ないです。
しかし、設立当時に「コミュニケーションを教えています」と自己紹介すると、「宗教ですか?」と怪しまれたものです。

ここまで読んで、「コミュニケーションは難しそう!」と感じた方もいることでしょう。

コミュニケーションは人格の表現です。誰もが人生ははじめてです。
だから、上手くいかないこともあるのです。体験して、失敗して、学んで、人格は研かれていきます。
そうです。コミュニケーション能力は、人生を一所懸命に生きて、それでも失敗して学んだ分だけ向上すると思うのです。

コミュニケーションの原則7:日々の出来事が、より幸せに生きるために起きている
コミュニケーション能力は、人生の生き方そのものです。人生初心者の私たちは、日常とともに知恵を身につけます。
それは、その分、コミュニケーションを訓練しているようなものです。

最後に、コミュニケーションの問題は人間関係のことです。そして、人間関係こそが、人生を豊かにします。

お願いがあります。日々、学びのある失敗を繰り返してください。
そして、安心してください。コツさえつかめば、大きな失敗をしなくて済みます。

日常では、思いどおりにならないことが連続して起こります。
だからこそ、未来を信じて今を楽しんで生きる。それこそが、コミュニケーション能力を向上させる極意です。

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