「会話が続かない……」「友だちと会話を続けるには、どんな言葉を話せばいいですか?」
投稿日:2025年7月27日 / 最終更新日:2025年7月26日
「友だちが欲しい……」
「クラスメイトと会話が続かない……」
「学校で一人ぼっちはカッコ悪い……」
本人にとっては深刻な悩みのはず。
そんな相談が、女子高校生からありました。
年に1回、2回。
高校生の研究テーマとして「コミュニケーション」が選ばれ、
当協会でその協力をさせていただいています。
「会話が続かない……」。
この問題の解消に必要なのは、会話を続けるテクニックではありません。
しかし、そのことを、まだ心の準備ができていない相談者に伝えても、
受け取ることはできないでしょう。
なぜなら、彼女の中には、こんな期待があるからです。
- 「何かを話さないと場が持たない……」
- 「話をすることで友人関係が継続できる……」
- 「友だちがいないことは良くないこと……」
コミュニケーションは、相手の期待からはじめないと成功しません。
だから、最初に
「話が続かなければ友だちじゃない。そんな友だちなら本当の友だちじゃないよ」
なんて伝えてはいけないのです。
でも私は、それを伝えたい。
会話を続けるテクニックとは何か?
会話が続かなくなるのは、誰にでもあることです。
だからこそ、そんなときのために「雑談テクニック」というものがあります。
かつてはベストセラーにもなり、注目されたこともあります。
代表的な雑談テクニック:
- 共通点を探る
- 相手の「体験」にフォーカスする
- 問いかけ(質問)をうまく使う
- 沈黙を無理に埋めようとせず楽しむ
- ユーモアを入れる
これらの雑談テクニックは、たしかにセールスマンには必要な場面もあるでしょう。
でも、友だちをつくるために、あるいは友人関係を維持するために、本当に役立つのでしょうか?
なぜなら、こうした雑談で交わされるのは、安い言葉ばかりです。
安い言葉で、本当の友だちって作れるのでしょうか?
友人関係って、続くのでしょうか?
本当に役立つのでしょうか?
ほんとうの友だちなら、安い言葉の会話は、きっと不要です。
安い言葉をやりとりする友だちがたくさんいるよりも、ほんとうの友だちが一人いればいい。
- いつもそばにいてくれる
- 励ましてくれる
- ときにはアイデアをくれる
- 直観を与えてくれる
- 休息を教えてくれる
- なんでも話を聞いてくれる
- もちろん、最高の相談相手
そんな、ほんとうの友だちって、誰でしょう?
そう、自分自身です。
「自分自身? それが友だち?」
そうだよ。
不思議に思うかもしれないけれど、
成功者と言われる先人たちは皆、自己内対話の達人です。
だから、自分自身という最も親しい友を、大切にしているのです。
自分と対話するための問いとは?
では、自分自身と何を話すのか?
それは「ほんとうのこと」です。
たとえば、
「友だちとの会話を続けるにはどうしたらいいのか?」
――こうした“how to”の問いは、ご法度です。
なぜなら、繰り返しますが、ほんとうの友だちなら、安い言葉の会話は不要だからです。
だから、自分が問うべきは、解決策ではなく本質です。
「何を友だちと言うのか?」
「友だちという言葉がある理由は何か?」
こうした問いが立てば、いろいろな答えが返ってくるでしょう。
- 同じ価値観の人
- 励ましてくれる人
- お互いを大切にする人
- 黙って寄り添ってくれる人
- 言いたいこと、アドバイスではなく、相手の話を聞いてくれる人
どう思いますか?
友だちなら、同じ価値観のほうがいいと思いませんか?
それなら、自分を大切にする価値観をもつ友だちのほうが、なおさらいいはずです。
自分を愛せる人こそ、友を愛せる
そう考えるなら、
- 自分を愛する方法を知っていますか?
- 自分を大切にすることを実践していますか?
- 自分を元気にする言葉を、知っていますか?
もし知らないなら、
どうやって友だちを愛し、大切にし、元気づけられるのでしょうか?
まず、自分からではないでしょうか?
けれど、実際は、自分を愛し、大切にし、元気にする方法を知らない人がほとんどです。
だからこそ、本当の友だちを持っている人は、少ないのです。
でも、もし自分を愛し、大切にし、元気にする方法を知っていれば、
そういう者同士、ほんの少し一緒にいるだけでも、深い関係が築けます。
そうした人は、メンタルが強く、社会で生きていく力もあることが、自然と伝わってくるでしょう。
高校生のインタビューを受けて
回、高校生のインタビューを約2時間受けました。
本当に勉強になりました。
- どんなことで悩んでしまっているのか?
- 周りの影響で、本当のことを知らずに生きているのか?
私自身、「知らないことばかりだ」と、改めて教えてもらいました。
解決策よりも、本質を問う力を
誰にでも悩むこと、
苦悩することは起きる。
だけれど、
最初に解決策(「How to」)を求めてはダメなんだ。
物事の本質を考えるんだ。
「高校生とは何か?」、これが正しい問いではない。
「何を高校生と言うのか?」が問うべき問い。
その一つの答えは、
平等に受けられる義務教育が終わり、
自分の足で生きていく準備期間なのではないか?
自分の足で生きるとは、
これまで疑うことがなかった常識を、
ストレスを機会に点検する機会ではないのか。
これまで生きてくるのに、
まわりの大人、
関わったことから学んだことを、
再点検する時間ではないのか?
まぁ、そんなことを考える高校生は少ないだろうけど……
大人だって間違った常識を疑いなく生きてるからね。
間違いなく、私もその一人。
間違った常識をずいぶん捨ててきたけれど、
まだまだです。
だから、ストレスに出会うことは楽しい。
それは、知らない本質を知る手掛かりになる。
人生の扉が永遠に開き、
美しさが深まっていく。