玉露入りチョコレート
投稿日:2025年4月27日 / 最終更新日:2025年4月27日
自分で、
もっと忙しくしてしまう。
もう、自分で仕事をする限界を超えているのに…
疲れ果てて、
食事をする元気もなさそう…
大好きな、
ビールでさえ億劫そう…
もうゴールデンウィーク。
あれは、2週間くらい前かな?
「パパ、ゴールデンウィーク用に新商品つくろうかな…」
「えぇ、製造、間に合ってないじゃん…」
「でもさ、ゴールデンウィークだから来てくれるお客様がいるじゃない…
満足してもらわなくちゃ…」
俺が何を言っても、
よほどのことじゃない限り意志を通す社長様。
私の実家の家業を継いだ三代目の妻。
一所懸命にやってる。
跡継ぎ候補だった私は、
残念ながら跡を継げなかった。
他に会社をつくってしまったから…
成り行き…
妻の経営姿勢は、
お客様を期待をはるかに超えること。
徹底する。
今朝も5時に起きて、
草もちを手づくりする。
きな粉は、地元取手産の「たのくろ豆」という無農薬で栽培された大豆。
大福も滋賀県産の羽二重もち米を蒸かしてつくる。
小豆は、北海道の無農薬小豆からつくる。
十数年前。
近所の90歳近いお祖母ちゃんが買い物に来た。
そして、一言。
「子どもの頃に食べた、次の日には堅くなる。
焼いて食べなくちゃ食べられねぇような大福が食いてぇー」
この一言が始まりだった。
妻。
私。
いい素材で、
本物をつくることにこだわる。
おばあちゃんの夢を実現させた。
はじまったばかりのゴールデンウィークだけれど、
今日のお客様は、
「来年の3月まで、この大福ともお別れだ!」と言って、
今シーズンを楽しんでくれた。
妻。
私。
元旦以外は休まない。
休めない?(笑)
仕事が好き。
お客様に喜ばれるのが好き。
それでも私は、
仕事柄、適当に休息をとれる。
だけれど、彼女は21時までかかることもある。
クラフトチョコレート。
夕方からの珈琲豆、ナッツ焙煎は22時を超える。
それでも、
ゴールデンウィーク用の新商品を練る。
そして、
つくる。
今年は、
玉露入りチョコレート。
うまいよ。
彼女の商品化するプロセス。
遠くから、
横溢を見ている。
それが美しい。
目の前の人を喜ばす仕事は、
うつくしい。
どの仕事も。