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【解説】職場のメンタルヘルスとは?|健康な社会人が自分でできるメンタルヘルス

【解説】職場のメンタルヘルスとは?|健康な社会人が自分でできるメンタルヘルス

投稿日:2025年9月1日 / 最終更新日:2025年9月1日

「仕事のパフォーマンスを維持したい…」

「人間関係のストレスを軽減したい…」

「試練や困難なときでも健康なメンタルでいたい…」

「食事、睡眠、適度な運動を楽しみたい…」

「負の感情に振り回されないようにしたい…」

職場のメンタルヘルスは、このような場面で役立ちます。

メンタルヘルスは、「心の健康」を指す概念です。
精神状態を良好に保ち、心身のバランスが取れた生活を送ることを意味します。

具体的には、個人がストレスに対処し、社会的な活動や職場での役割を果たし、生活を豊かに過ごすための精神的な安定を維持することを目的としています。

厚生労働省のサイトには、「体の健康ではなく、心の健康状態を意味します。体が軽いとか、力が沸いてくるといった感覚と同じように、『心が軽い』『穏やかな気持ち』『やる気が沸いてくるような気持ち』のときは、心が健康といえるでしょう」と記載されています。

職場でのメンタルヘルスの必要性

職場におけるメンタルヘルスの必要性は、生産性の向上、モチベーションの維持、良好なコミュニケーション、健康リスクの軽減、離職率の低下など、さまざまな場面で現れます。

従業員のメンタルヘルスを守ることは、個人だけでなく、職場全体のパフォーマンスや企業の成功に大きく貢献します。

ストレスによる生産性の低下防止

職場では、納期、締め切り、進捗管理など、さまざまな場面において、要求や人間関係のトラブルなど、多くのストレス要因が存在します。

これらのストレスが蓄積すると集中力が低下し、効率が落ちることがあります。
メンタルヘルスが適切に管理されていると、従業員はストレスに強くなり、安定したパフォーマンスを発揮しやすくなります。

モチベーションとエンゲージメントの維持

メンタルヘルスが良好であれば、従業員は仕事に対して前向きな態度を持つことができ、モチベーションの向上や維持がしやすくなります。

逆に、メンタルヘルスが低下していると、バーンアウト(燃え尽き症候群)や仕事への興味の喪失が起こりやすくなり、結果的にチーム全体のエンゲージメント(仕事への熱意)が低下します。

コミュニケーションと人間関係の改善

職場での人間関係は、従業員のメンタルヘルスに大きな影響を与えます。
ストレスや不安が原因でコミュニケーションがうまくいかない場合、誤解や対立が生じやすくなります。

メンタルヘルスが健全であると、適切なコミュニケーションが促進され、良好な人間関係が築かれるため、職場環境が向上します。

予期せぬ離職者の軽減

職場でのメンタルヘルスが悪化すると、従業員は精神的な負担を感じ、離職のリスクが高まることがあります。

特に、長時間労働や職場の人間関係の悪化が原因となることが多いです。
逆に、従業員が心地よく働ける環境が整っていれば、離職を抑えることができ、優秀な人材を長期にわたって確保することが可能です。

健康リスクの軽減

メンタルヘルスは、身体的な健康にも影響を与えます。

うつ病や不安障害などの精神的な問題が長期化すると、高血圧や心臓病、消化器系の問題などの身体的な症状が現れることがあります。

職場でメンタルヘルスのサポートが提供されていると、従業員は早期に対処し、健康リスクを軽減することができます。

創造力と問題解決能力の向上

ストレスが少ない環境では、従業員は創造的な思考ができ、問題解決能力が向上します。
メンタルヘルスが安定していると、従業員は落ち着いて複雑な問題に取り組むことができ、仕事の質や新しいアイデアの創出にも良い影響を与えます。

従業員のエンゲージメント向上

従業員が心身ともに健康であることは、仕事への意欲や積極性を高め、会社全体のエンゲージメント向上につながります。

メンタルヘルスが適切にケアされている環境では、従業員が会社への貢献を実感し、チームとしての連携も強化されます。

職場全体の雰囲気や文化の改善

メンタルヘルスが職場全体で重要視されると、健康的で支援的な企業文化が形成されます。
これは、従業員が互いにサポートし合い、働きやすい環境を作り出すために欠かせません。
心の健康に配慮した職場では、信頼関係が深まり、業務効率も向上します。

コスト削減

従業員のメンタルヘルスの悪化は、病欠や業務効率の低下を引き起こし、企業にとってもコスト増加につながります。

早期にメンタルヘルスの問題に対処し、従業員が健康に働ける環境を整えることで、企業の生産性が維持され、医療費や休職に関連するコストも削減できます。

厚生労働省が推奨するメンタルヘルスの技術

厚生労働省は、ストレスを適切に管理するために、個々の状況に応じたストレスマネジメント技術を推奨しています。

この技術は、メンタルヘルスの向上に役立つ「自己認識力」を高めます。
具体的には以下の方法が挙げられます。

呼吸法やリラクセーション法

緊張を解き、心を落ち着かせるために、呼吸法やリラクセーション技術(瞑想やマインドフルネス)が推奨されています。
これにより、副交感神経を活性化し、リラックス効果が得られます。

適度な運動

定期的な運動は、エンドルフィンの分泌を促し、ストレスを軽減します。
ウォーキング、ジョギング、ヨガなど、適度な運動がメンタルヘルスの改善に有効です。

メンタルヘルスの向上に役立つ自己認識力と効果

「自己認識力」は、メンタルヘルスを保つために非常に重要なスキルです。
自己認識力とは、自分の感情、思考、行動、そしてその影響に対して客観的に理解する力を指します。

この力を高めることで、ストレスや感情的な問題に対処しやすくなり、メンタルヘルスを維持することが可能になります。

心理の専門家である公認心理師の視点から、自己認識力がメンタルヘルスの安定に役立つ理由を解説します。

ストレスの早期発見

自己認識力が高いと、ストレスを感じたときにそれに気づきやすくなります。
ストレスが溜まる前に対処することができるため、メンタルヘルスの悪化を防ぐことができます。

たとえば、疲れやイライラが続く原因に気づき、休息を取ったり、適切なストレス対策を講じたりできます。

感情のコントロール

高い自己認識力があれば、自分の感情に敏感でいられるため、感情の変化やその原因に早く気づくことができます。
自己認識力は感情のコントロールに役立ちます。

たとえば、怒りや不安を感じたときに、その感情の源を認識することで、過剰に反応せずに落ち着いて行動できるようになります。

健全な意思決定

自分のニーズや価値観に対してしっかりとした理解があると、自己に合った選択や決断ができるようになります。

これにより、無理をしてしまうことや、自分に合わない選択をして後悔することを避けることができます。

人間関係の向上

自己認識力が高いと、自分の感情や行動が他者にどのような影響を与えるかを理解することができ、健全なコミュニケーションが取れるようになります。

他者との関係が円滑に進むため、孤立感や人間関係によるストレスが減り、メンタルヘルスの維持に役立ちます。

まとめ

今回はメンタルヘルス(心の健康)について解説しました。
メンタルヘルスは個人だけでなく、職場全体、企業全体のパフォーマンスにも大きな影響を及ぼします。

メンタルヘルスを支援する環境づくりは、現代の職場において不可欠といえます。

また、自己認識力はメンタルヘルスを保つために必要なスキルです。
自己認識力を研くことで、自分の感情や思考に気づけるようになります。

すると、感情や思考に適切に対応する力が養われ、ストレスや感情的な問題を早期に管理することができ、メンタルヘルスを長く保つことができるのです。

著者プロフィール 椎名規夫(公認心理師、NLPトレーナー)

一般財団法人日本コミュニケーショントレーナー協会 代表理事
経歴:社団法人取手青年会議所 1999年理事長

1961年生まれ。茨城県取手市出身。

「変われなければ心理学ではない!」をスローガンに、心理の国家資格『公認心理師』の知識を活かして、日本で唯一、科学的根拠のある心理学をベースにしたコミュニケーションスキル(コーチング、カウンセリング、メンタリング、セラピー、コミュニケーション能力、コミュニケーション心理学)を提供。

エビデンスベースド(科学的根拠のある)心理学とコミュニケーション能力こそが社会人、ストレス社会、人生100年時代に役立つスキルと確信してトレーニングを実施中。

  • 総務省 「コミュニケーションの基礎に関する研修」
  • 全国6万社が加盟する厚生労働省の労働基準局所管特別民間法人『中央労働災害防止協会』にてコミュニケーション技術力研修担当10年以上
  • 労働基準監督官(国家公務員)合同研修でメンタルトレーニング・コミュニケーション技術担当
  • 独立行政法人教職員支援機構にて全国の小・中、高等学校の教員向けコーチング講座担当など
椎名規夫トレーナー

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